突然のことで何をすればいい?
親が亡くなった直後は、悲しみの中でも様々な手続きが必要です。特に最初の24時間は「やること」が集中します。このページでは、冷静に対応できるよう優先順位とチェックリストをまとめました。
まず深呼吸してください。 急ぎすぎる必要はありません。ただし、いくつかの手続きには法的な期限があります。
死亡直後(数時間以内)
1. 医師に連絡する
自宅で亡くなった場合:
- かかりつけ医に連絡(すぐに来てもらえる場合はその医師に)
- かかりつけ医がいない・深夜などは 救急(119番)に連絡
- 警察(110番)は、事故・不審死・孤独死(第三者が発見)の場合
入院中・施設で亡くなった場合:
- 病院・施設のスタッフが対応してくれます
2. 死亡診断書を受け取る
医師が「死亡診断書」を発行します。これは最重要書類で:
- 葬儀社への依頼
- 死亡届の提出(7日以内に必要)
- 相続手続き全般
に必要です。複数枚コピーを取っておくことを強くおすすめします(原本が必要な手続きが複数あるため)。
3. 葬儀社に連絡する
病院・施設から遺体を搬送するため、数時間以内に葬儀社への連絡が必要です。
| ポイント | 内容 | |---------|------| | 病院から早く決めるよう促される | 急かされても焦らなくて良い | | 病院提携の葬儀社が高い場合あり | 事前に複数の葬儀社に資料請求しておくと安心 | | 24時間対応している | 深夜・早朝でも連絡可能 |
費用の目安(葬儀種別):
- 直葬:10〜30万円
- 家族葬:30〜80万円
- 一般葬:100〜200万円以上
24時間以内にやること
4. 近親者・関係者への連絡
最優先で連絡すべき人:
- 配偶者・子・兄弟姉妹(同居していない家族)
- 親の友人・知人(特に親しかった人)
- 会社・組織(故人が現役の場合)
連絡手段は電話が基本。メッセージアプリは後から確認できる記録としても活用可。
5. 宗教・菩提寺の確認
葬儀の形式を決めるために必要:
- 仏教の場合:菩提寺(お墓がある寺)に連絡し、僧侶の手配
- キリスト教・神道の場合:それぞれの担当者に連絡
- 無宗教の場合:葬儀社に相談
6. 遺言書の有無を確認
早い段階で確認しておくべき:
- 自宅に保管されている遺言書を探す(机・金庫・引き出しなど)
- 法務局保管の自筆証書遺言の確認(本人に法務局への預け入れを聞いていた場合)
- 公正証書遺言はどの公証役場でも検索可能
⚠️ 自宅に封印された遺言書を見つけても、勝手に開封しないでください。家庭裁判所での「検認」手続きが必要です(開封すると過料の対象)。
7日以内にやること(死亡届)
死亡届の提出
| 項目 | 内容 | |------|------| | 期限 | 死亡を知った日から7日以内 | | 提出先 | 故人の死亡地・本籍地・届出人の所在地のいずれかの市区町村 | | 必要書類 | 死亡届(死亡診断書の左半分)+届出人の印鑑 | | 提出者 | 同居の親族・家族、または病院長・施設長 |
実務上のポイント:
- 多くの場合、葬儀社が代わりに提出してくれます(確認しておきましょう)
- 死亡届を提出することで「火葬許可証」が発行され、火葬ができるようになります
その後にやること(参考)
| 時期 | 手続き | |------|--------| | 14日以内 | 健康保険・後期高齢者医療・国民年金の資格喪失 | | 3ヶ月以内 | 相続放棄の判断(借金がある場合) | | 4ヶ月以内 | 準確定申告(故人に収入があった場合) | | 10ヶ月以内 | 相続税の申告・納付(課税される場合) | | 3年以内 | 相続登記(不動産がある場合)※義務化 |
よくある質問
Q1: 病院から「早く葬儀社を決めて」と言われましたが、急ぐ必要がありますか?
A1: 病院には霊安室の使用時間に制限があるため、数時間以内に搬送先を決める必要があります。ただし葬儀社は24時間対応しているので、冷静に連絡できます。急ぎすぎて高額な葬儀社を選ばないよう、事前に資料請求して候補を持っておくのが理想です。
Q2: 遺言書を見つけましたが、開封してもいいですか?
A2: 封印されている自筆証書遺言は、勝手に開封してはいけません(民法1004条)。開封した場合でも遺言は有効ですが、5万円以下の過料が科される可能性があります。家庭裁判所に「検認の申立て」をして、法的手続きに従って開封してください。公正証書遺言・法務局保管の遺言は検認不要です。
Q3: 葬儀費用はいくら準備しておけばいいですか?
A3: 家族葬なら50〜100万円、一般葬なら150〜200万円以上を目安に準備しておくと安心です。ただし香典収入(一般葬の場合は50〜100万円以上集まることも)も計算に入れると実質負担は下がります。故人の預貯金から支払うことも可能ですが、口座凍結前に動く必要があります。葬儀費用は相続財産から控除できる場合もあります。